薬剤師メモ|尿酸降下薬で痛風が起きるのはなぜ?

お薬

尿酸値を下げるため、痛風発作が起きないように服用する尿酸降下薬ですが、飲み始めに痛風発作を起こすことがあります。

その機序が気になったのでまとめました!

どうして服用開始時に痛風発作が起きるの?

尿酸値が下がると痛風発作を引き起こす尿酸−ナトリウム結晶(MSU結晶)は徐々に溶解されていきます

この過程で結晶の形が変化したり、結晶が関節内に剥脱してしまうことがあるため痛風発作を起こす可能性があります

尿酸降下薬を中止すべき?

ガイドラインには「尿酸降下薬によって血清尿酸値を低下させることで、痛風結節内のMSU結晶が減少し、結節の縮小あるいは消失、再発防止が可能である」と記載があります

明確に継続するか中止するべきかの記載はありませんが、尿酸降下薬を継続の上でNSAIDsやコルヒチンなど疼痛対策を行うのが現在のガイドラインに沿った治療という考えでいいのでしょうか…?

患者さんから話を聞くといったん尿酸降下薬を中止するようにお医者さんから指導を受けている方とそのまま継続するように指導を受けた方と半々といった印象です

ただ痛風発作が起きてから尿酸降下薬を使用する場合は、症状が消失してからの服用開始が必要なので、痛風発作が先に起きているのか、尿酸降下薬を服用してから起きた痛風発作なのか確認が必要ですね

参考:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版


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